治療費、交通費、休業損害等の金銭的な損害のほか、精神的苦痛に対する慰謝料請求も可能です。 慰謝料は通院または入院に要した期間によって判例の相場があり、示談の際にはこの相場を参考にします。もっとも、保険会社は判例の相場と無関係に低額の慰謝料を提示しますので、注意しなければいけません。
(詳しい解説)
交通事故によって病院などに入院や通院しなければならなくなったために生じた精神的損害に対する慰謝料を請求できます。傷害慰謝料,入通院慰謝料と呼ばれています。
入通院の慰謝料は、入通院の期間やケガの部位・程度等によって算出します。また、慰謝料を算出するための基準には、自賠責保険基準、任意保険基準、裁判所及び弁護士基準など種類があり、どの基準で慰謝料を算出するかで金額が変わります。
日弁連交通事故相談センターの基準を利用した傷害慰謝料の算定例は,次のとおりです。
【入院のみの治療】
入院期間1ヶ月 320,000円~600,000円
入院期間2ヶ月 630,000円~1,170,000円
入院期間3ヶ月 920,000円~1,710,000円
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【通院のみの治療】※週に2日程度の通院が行われた場合
通院期間1ヶ月 160,000円~290,000円
通院期間2ヶ月 310,000円~570,000円
通院期間3ヶ月 460,000円~840,000円
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【入院と通院の双方がある場合】
上記の金額を以下ののように組み合わせて算出します。
例:1ヶ月入院後,1ヶ月通院した場合
→入院期間1ヶ月分の慰謝料+(通院期間2ヶ月分の慰謝料-通院期間1ヶ月の慰謝料)