民事訴訟にはどのような費用がかかるのでしょうか。その費用は被告に負担させられませんか。
訴えその他の申し立てには、裁判所が定める手数料がかかります。例えば、300万円を請求する訴えであれば、2万円の手数料がかかり、訴状に収入印紙を貼って納付しなければなりません。また、訴状や判決の送達に必要な切手の予納が数千円分求められます。これらが通常要する実費であり、その他、弁護士に依頼すれば弁護士費用もかかります。
勝訴判決を得ると、原則、「訴訟費用は被告の負担とする。」という裁判も付随して行われます。上記の申立手数料や切手代に加え、書面の作成料なども訴訟費用として敗訴被告に負担させるという趣旨なのですが、直ちに具体的な金額を請求できるわけではありません。具体的な請求をするためには、まず裁判所書記官に訴訟費用額確定の申立をして、その額を定める処分をしてもらう必要があります。
弁護士費用はこの訴訟費用に含まれず、勝訴しても自分で負担することになります。もっとも、損害賠償請求事件においては弁護士費用を損害として請求することができます。